富士山のふもとの社と滝|旅の記録 富士宮編

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旅の記録 富士宮編

富士山のふもとの、
社と滝。

夜の社殿と白糸の滝は朝霧撮影/昼の写真はウィキメディア・コモンズより

富士山の南のふもとに、富士宮(ふじのみや)という町があります。

伊豆から見ると、富士山は、海のむこうの山です。
富士宮では、富士山が、すぐうしろに立っています。

其の一

富士山本宮浅間大社

静岡県富士宮市|夜

夜の明かりに照らされた、朱色の社殿と大きなしめ縄
朝霧撮影 夜の浅間大社。朱色の社殿に、太いしめ縄がかかっていました。

富士山本宮浅間大社(ふじさんほんぐう せんげんたいしゃ)は、
全国に千三百ほどある「浅間神社」の、いちばんもとになる神社です。
まつられているのは、富士山の女神さまです。

はじまりは、二千年ほど前と伝えられています。
富士山の噴火をしずめるために、山をまつったのが始まりだそうです。

今の本殿は、四百年ほど前に、徳川家康が建てたものです。
二階建ての、ほかに同じ形がない、めずらしい社殿です。

朱色の大鳥居と、そのむこうの雪をかぶった富士山
昼の浅間大社の大鳥居。鳥居のむこうに、富士山がそのまま見えます。
写真:Wikimedia Commons(パブリックドメイン・撮影 Ennui)
石畳の参道の先にある、朱色の社殿
昼の社殿。
写真:Wikimedia Commons(パブリックドメイン・撮影 Ennui)

境内には「湧玉池(わくたまいけ)」という池があります。
富士山の雪どけ水が、地面から湧き出している池です。
昔、富士山に登る人たちは、まずこの池で身を清めてから、山へ向かったそうです。

澄んだ水の湧玉池と、池にかかる朱色の橋
湧玉池。水の底の緑まで、すき通って見えます。
写真:Wikimedia Commons(CC0・撮影 Saigen Jiro)

私が行ったのは、夜でした。
暗い中に、朱色の社殿だけが、明かりで浮かび上がっていました。
大きなしめ縄の下に立つと、昼間よりも、ずっと静かでした。

大きな山の前では、
自分の悩みが、
少しだけ小さく見えます。

其の二

白糸の滝

静岡県富士宮市

緑の崖から、何本もの細い滝が流れ落ちる白糸の滝と、青い滝つぼ
朝霧撮影 白糸の滝。崖のあちこちから、白い糸のように水が流れ落ちていました。

浅間大社から北へ、富士山のほうへ上っていくと、白糸の滝があります。

高さは二十メートル、横の広さは百五十メートル。
大きな崖のあちこちから、何百本もの細い滝が、白い糸のように流れ落ちています。
国の名勝と天然記念物で、富士山の世界遺産のひとつにもなっています。

この水は、川から流れてきた水ではありません。
富士山に降った雨や雪が、いったん地面にしみこんで、
長い時間をかけて、この崖から湧き出している水です。

見えないところを、何年も旅してきた水が、
ここで、いっせいに外に出てきていました。

見えないところで
積み重ねてきたものは、
いつか、ちゃんと流れ出します。

もし今、あなたが、がんばっていることが、まだ誰にも見えていないと感じているなら。

白糸の滝の水も、何年も、誰にも見えないところを流れてきました。

あなたが積み重ねてきたものも、なくなってはいません。
出てくる場所を、ちゃんと探しているところです。

言葉にならない気持ちを、
そのまま送ってください。

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※夜の浅間大社と白糸の滝の写真は、朝霧が撮影したものです。昼の大鳥居・社殿・湧玉池の写真は、Wikimedia Commons のパブリックドメイン/CC0 の写真を使っています(撮影:Ennui/Saigen Jiro)。

※浅間大社・白糸の滝の内容は、静岡県の文化財案内や観光案内で紹介されているものをもとにしています。朝霧は、富士山本宮浅間大社の関係者ではありません。

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